12年アイアンマンオーストラリア大会参戦記
12.5.21 静岡TRC 石井英機
5月6日開催された第26回アイアンマンオーストラリア大会へ参加してきました。今回で6回目になります。 エントリー1494名(内女性215名)、我々70歳〜74歳エイジはG氏と小生(とうとう最高齢です)の2名でした。4年前彼に15分差で負けていましたので雪辱を期したのですが2時間28分の大差でまた負けてしまいました。ブリスベンのチームに入っておりコーチの下で本格的なトレーニングをしているようです。アワードパーテイでは再会を喜びお互いの健闘をたたえ合いました。 最も心配したスイムでの水温は20.4℃とまずまずでした。バイクでは急坂や荒い路面に苦労しました。 ランは町中の足元の悪い道路で一度転倒してしまいました。15時間18分での完走はワースト記録でした が2位入賞ですからよしとします。日本選手のエントリーは7名でしたがTK大学研究員のIK氏と親しくお付き合いできました。ハワイ5回出場の日本を代表する強豪選手です。その他IM西豪大会で知り合ったR氏夫妻にも大変お世話になりました。おいしいビールを飲み、実物のコアラも見たり大変楽しい大会でした。 かみさん、バイクショップの親父さん、主治医の先生、カイロプラクターや応援していただいた皆さんに深く感謝致します。アイアンマン完走はこれで27回ですが(リタイア2回)皆さんのご支援をいただきながらなんとか30回達成をめざしたいと思います。どうぞよろしくお願い致します。 今年度は県内3つのトライアスロン大会が予定されております。楽しく安全・安心な(特にスイムでの重大事故をおこすことなく)大会となるよう県トラアスロン協会全員が一丸となって取り組んでゆくつもりです。
5月2日(水) はな曇り 自宅8:00AM発〜上野〜成田空港4:40PM着 9:00PM発〜シドニーへ 静岡の自宅付近の土手ではすでに葉桜です。駿府公園ではつつじがきれいに咲いています。高速バスで渋谷へ。事故があったばかりでしたが無事でした。上野不忍の池付近のそばやで山芋そばと一合飲みました。おいしかったです。インカ帝国展を見ました。マチュピチュ、ミイラ、織物、壺など偉大な文化に感銘を受けました。それにしてもスペインの侵略はひどかったですね。 カンタス航空のチェックインではバイクケース制限は縦、横、幅の合計250cm、23Kgと聞いており215cm20KgでしたのでゆうゆうOKでした。 当分日本食とお別れのためたこ焼きとお酒でゆっくりしました。 外は雨、無事に離陸、新世界がイヤーホーンから流れてきました。機内ではハイネッケンビールとスパークリングワインで遅い夕食をとりました。
5月3日(木) 晴れ シドニー6:50AM着 (時差1時間早まる 所要時間 8時間50分 )0:40PM発 〜ポートマックオリー(シドニー北方約400Km) ホテル2:30PM着 検疫ではバイクのホイールとシューズの砂をチェックされます。申告したレトルトの赤飯や飴などOKです。 カンタス国内線へのトランスフアーに行きまずバイクケースを預けます。シャトルバスでターミナル3に着。 ここで朝食にバーガーを2ヶ注文しましたが大きく(うまくありません)かみさんと食べ切れません。 さてポートマッコォリー便のゲートを探しましたが見つかりません。ゲートサービスに聞き道路を渡りパーキング内をぬってようやくターミナル2へ着きました。5時間近くありましたのでよかったですがなければ大慌てだったでしょう。ゲートは結局3回変わりましたがここで初めて日本人トライアスリートIK氏とYさんとお会いしご挨拶し合いました。 国内便は48人乗りのプロペラ機、50分でポートマッコォリー着。バイクケースも無事に降りてきて安心しました。持参した温度計で22℃、乾燥しており快適な気候です。大型タクシー相乗りでホテルに着きました。 自宅から約30時間かかったことになります。ホテルは町中のレジスト会場まで10分くらい、スイムスタートは裏庭からといった好位置にありました。電子レンジ、湯沸し、シャワーつきです。 3人でレジストレーションに行きました。Yさんのみ1デイライセンスとして15豪ドルをとられてしまいました。 自分はJTUカードを持参しましたが請求されずスタッフの認識にバラツキがありました。かみさんといつものスーパーに行きましたがつぶれており新スーパーを探してビンビール(缶はありません)、パン、ハム、バター果物などを購入しました。夕食は4人で前回利用したレストランに行きピザ、フイッシュ&チップなどをシェアーし、おいしいビールを飲みながら自己紹介しました。IK氏はハワイ5回の強豪、Yさんはバイク販売業です。 5月4日(金) 晴れ ポートマックオリー うるさいかもめの声で6:30AM起床。よく眠れました。7時から15分くらい試泳しました。水温は22℃、ウエットスーツと辛子入りワセリンのおかげでなんとかいけそうです。波、うねりなく、透明度はよくありませんが底は浅く黒い細い水草と小魚が見られました。 朝食後少々バイクの試走をして会場付近のシマノのコーナーでチューニングしてもらいました。よく整備されていると言われました。 かみさんとスーパーに行きヌードルを買い昼食は焼きそばです。どうもパンはうまくありません。 2PM Rさんが迎えに来てくれました。彼とは4年前の西オーストラリア大会で知り合いました。日本人女性Kさん(大学の栄養学の先生の卵?)と結婚しておりブリスベン在の環境・リスクなどの鑑定士とか193cmの長身で優しいお人です。バイクコース90Kmとラン10Kmを愛車スバルで我々4人を案内してくれました。 バイクコースは路面は荒れているしアップダウンがきつく8時間超を覚悟しました。しかし空の青さと海辺の美しさはすばらしいです。打ち寄せる波はサーファーにはこたえられないとか。後は風の具合です。 6PM3人でカーボパーテイに出席。椅子は充分空いていました。パスタ、ラザニアなどどこもメニューは同じ。 4A$でビールを飲みました。隣りはシドニー在のコリアの選手。カメラを押し合い少しお話しました。 セレモニーでヒーローのショーテイス選手などのスピースがありましたが内容不明、続く競技説明会がありました。事前にインターネットで選手ガイドがありましたので理解できました。ドラフテイングは12mです。ウエットスーツ(WS)の着用は明日のチェックインで知らされます。
5月5日(土) 晴れ ポートマックオリー 6AM起床。外は15℃。朝食後久しぶりにストレッチをしました。かみさんと孫などへのみやげ物のショッピング。海辺ではペリカンが群れて遊んでいる。皆さんは知らん顔。日本だったらさぞ餌やりするだろう。 11AM過ぎR夫妻が訪ねてくれて歓談。R氏のご両親もブリスベンから応援に来ているという。 2:30PMバイクとバイク、ランのギアーバッグのチェックインに行く。いずれも自己責任でチェックは全くなし自分でラックにかけます。レースNo.シールを貼ったバイクをカメラで撮影されました。これでようやくタイミングチップを支給されました。WSの着用はレース直前にアナウンスされるという。 さて夕食。いつものようにアルコールは我慢しました。8PMにはベッドに入ったがなかなか眠れませんでした。
5月6日(日) レースデイ 晴れ ポートマックオリー 3PM起床。かみさんは大きないびきをかいていたという。少しは眠ったか?外は12℃と寒い。レトルトの赤飯をチンしてもらい、味噌汁や卵など日本食で腹ごしらえ。バイクで食べる赤飯をアルミフオイルで、ゆべし、羊羹や飴は包装紙から出してオブラートで包みます。リッターリング(ごみの投棄)はペナルテー対象です。 5AM前かみさんとチェックインにでかけます。スイムの準備をしているスタッフに挨拶するとビューテイフルの返事がありました。さぞ冷たかろうと思います。チェックインはタイミングチップを示せばOK。赤飯などをベントボックスに搭載、エアーを入れ、眼鏡を置いてOK。水温は20.41℃でWSはオプションと知らされる。一度ホテルに戻り辛子入りワセリンを身体中に塗りWSを着用しました。
スイム:1°27′24″ 年代別2位 (年代別トップとの差:▼9′56″、4年前との差:△2′42″) オーストラリア国歌が流れた後6:45AMプロを含め1337人が大砲?の合図でデイープウォーター(立ち泳ぎしながら)スタート。自分はもちろん最後尾からです。バトルには殆んど巻き込まれず過呼吸にもおちいらず冷静にスタートできました。コースは時計方向に2ラップです。右オープして頻繁にブイやロープを見ました。 いつも右へ曲がってしまいますが最短距離で泳げたと思います。ドラフテイングも少しはできましたと思います。 WSと辛子入りワセリンの効果は大きく20℃でも冷たさは殆んど感じませんでした。余裕?をもってフイニッシュ 1時間27分台は4年前より2分ほど早く結構でした。トランジションでは迷わず長袖とタイツを着用しました。
バイク:8°04′58″年代別2位 (トップとの差:▼1°19′10″、4年前との差:△5′22″) R氏に案内されていましたがスタートから10Kmはきついアップダウンに苦労し、郊外のオーシャンドライブなどは平坦だが路面が荒れており、低い潅木のため往復共に海から向い風が吹いているようで20Km/hもしばしばサイクリングのようです。追い越してゆく選手のペダリングは誠にスムース、自分は相変わらず重いギアーで少しも成長していません。オートバイに乗ったマーシャルが頻繁にパトロールしていましたが周囲にパラパラの自分には無縁。例の激坂では降車する選手もおり自分は1回目こそクリアしましたが2回目は途中で降車してしまいました。15Km毎のエイドステーションでは生徒諸君が水、ゲータレード、コーラ、バナナやビスケットをチャージしてくれますが自分はまず搭載したおにぎり、ゆべし、羊羹やあめなどを食べました。幸い腰、下腿部や股下などに痛みが出ず、パンクやチェーンはずれなどなくやれやれのバイクフイニッシュです。それでも前回に比べ5分早く結構でした。プロはすでにフイ二ツシュ、殆んどの選手がランに移っていました。
ラン:5°26′17″ 年代別2位/完走2人/出場2人 (トップとの差:▼55′55″、4年前との差:▼58′ 28″) 計:15°18′1″総合1224位/完走1288人/出場1347人 (トップとの差:▼2°19′ 10″、4年前との差:▼1°9′46″) 折り返し付近のアップダウン、歩道の段差、芝生などで走りにくい4周回のコース。日没後段差につまずき転倒し右の手の平を負傷しボランテイアに手当てをしてもらいました。慢性化した右足首の腱鞘炎はテープを貼ったこともあって痛まずありがたかった。観客の熱烈な応援と2Km毎のエイドステーションでボラの皆さんがドリンク、バナナなどチャージしてくれてありがたい。ハンガーノックを起こさないようバナナを食べました。 フイニツシュ付近でかみさんが日の丸を振っているのを見つけ受け取ってかざしながらフイ二ツシュできました。 皆さんから盛んな拍手と声援をいただきうれしかったです。2人のボラが両側からしっかり支えてくれ完走メダルをかけてくれた。お嬢さん2人に脚、腰のマッサージをしてもらい楽になりました。 バイクとグッズのピックアップをしてホテルに戻りシャワーを浴びてラーメン食べながらビールを飲む元気がありました。その後かみさんは洗濯に取り組んでくれてありがたい。
5月7日(月) 晴れ ポートマックオリー よく眠れました。バイクのパッキングをしてインフォメーションセンターに行きリザルトを見ました。年代別2位 1位のG氏は驚異的な12時間台でした。11AMからのロールダウンでは40スロット中15位のロールダウンがありスリル満点でした。我々のエイジはG氏がゆうゆうとハワイを決めました。 6PMからアワードパーテイではIK選手とR氏夫妻と同席しました。ビールやワインは3回までのサービスがありました。 ビーフ、ポークや魚肉などの食事はまずまずでした。 ビデオ放映、若いエイジからの表彰、我々エイジは最後でした。1位のG氏は2回目のハワイを決めて大変喜んでいました。席に戻って彼のご家族などに紹介されてお祝いし合いました。優勝した男女プロ選手の挨拶があり8:30PM閉会しました。
5月8日(火) 晴れ ポートマックオリー5PM発〜シドニー5:50PM着 9PM離陸 会場まで直近で便利だったホテルを10AMチェックアウト。尚荷物はフライトまでしばし預かってもらいました。 IK氏と付近の自然公園を散策しました。森の中の道に沿って6Kmという広さです。水辺にはマングローブが、高い木の枝には多数のこうもりが、ユーカリの木の枝には1匹のコアラが眠っているのが見えました。 次はコアラの病院を見学です。ユーカリの木の枝に5匹くらいのコアラを身近に見ました。 3人でオージービーフとフイッシュ&チップそれにビールで昼食をとりました。3PMホテルを後にしました。 空港では4年前愛想よく応対してくれ係員がいてくれて助かりました。間違えなくバイクは成田まで、シドニーでのピックアップ不要であることを確認してくれました。 複雑なシドニー国内空港を移動、カンタスのシャトルバスでなんとか国際空港へたどり着きました。
5月9日(水) 成田空港6:05AM着〜自宅11:50AM着 機内食はうまくなく空港で買ったおにぎりは大変おいしかったです。やはり日本の食は最高ですね。6日間のオーストラリア滞在を終え無事帰宅しました。自宅付近では葉桜がさわやかな風に揺れて、さつき、つつじやクレマチィスなどが咲いていました。 大勢の皆さんにお世話になりおかげさまで楽しい充実したツアーとなりました。どうもありがとうございました。 以上